屋根修理 松戸市で工事を進める際、足場代は“安全と品質の固定費”だが、段取り次第で無駄を削れる。相場はくさび緊結式で概ね700〜1,200円/㎡前後+昇降階段・メッシュ養生・運搬諸経費を含めて一式15〜30万円が目安。抑える鍵は「一度の架設で最大の仕事量をこなす」「再架設を出さない」「仕様と時期を最適化する」の3点に尽きる。裏ワザその1は、屋根と外壁を“同時施工”に束ねること。屋根だけ先に直し、半年後に外壁塗装をすると足場が2回分かかる。同時なら足場費は1回で済み、メッシュや昇降設備も共用できる。さらに“足場が必要な周辺工事”も抱き合わせると効果大だ。例として、棟板金・谷板金やり替え、雨樋交換、破風・軒天の補修、天窓まわりの取り合い、シーリングの全打ち替え、ベランダや陸屋根の防水更新、配線固定やアンテナ撤去までを一式で計画すると、再架設や脚立追い作業が消える。工程のコツは、屋根板金・下葺き→外壁高圧洗浄→シーリング→外壁塗装→付帯部→最終点検の順で“上から下へ”流すこと。裏ワザその2は、足場“仕様”の見直しと工期設計。昇降階段は1系統で足りる配置にし、中間棚は必要面のみ、養生メッシュは周辺環境に応じて必要最小限に(ただし安全・飛散防止は確保)。建物4面のうち作業しない面は省メッシュや簡略納まりも選択肢になる。部分足場や可搬タワー・高所作業車の併用で済む小工事は、全面足場を避けた方が安いことがある(急勾配・2階以上の広範囲塗装は全面足場が原則)。また、繁忙期(春・秋)を外し、梅雨明け直後や真冬の晴天窓を狙うと単価交渉が通りやすい。搬入出を1回で済ませるために、材料納入日と塗装の乾燥日程を詰め、雨天順延の取り決め(無償/有償・上限日数)も事前に文書化しておく。裏ワザその3は、“追加で足場が必要になる芽”を契約前に潰しておくこと。見積では足場の面積(展開図+勾配補正)、昇降階段の本数、メッシュの有無、運搬距離、架設・解体日数を数値化し、当日追加の火種(天窓周りの板金不足、谷板金の全交換、壁際の捨て水切り新設、腐朽下地の差し替え、雨樋の全交換可否)を“発生条件と単価”で先出しする。解体前の最終点検(屋根・外壁・付帯を一周してタッチアップと清掃)を契約書に明記しておけば、後日の再架設リスクが下がる。併せて、近隣との同時施工も狙い目だ。連棟や同一管理の区画で同じ業者が連続施工できるなら、足場の移設・運搬費をまとめて抑えられる(ただし安全区画・責任区分は明確に)。一方で、危ない節約はしない。脚立やロープワークで済ませる“無足場”は転落・施工精度・保証の面で不利、ブルーシートでの長期養生も漏水とクレームの温床になる。足場は法令順守(作業主任者・点検記録・近隣挨拶)と賠責・労災加入が前提だ。最後に、外壁塗装と同時施工でのコスト最適化の型を示す。①診断を一度で(ドローン+目視で屋根・外壁・付帯を一括点検)②数量を確定(屋根面積、役物延長、外壁㎡、シールm、足場㎡)③工程と資材を統一(塗装の乾燥と板金工事が干渉しない順序)④足場仕様を固定(面積、階段本数、メッシュ、日数、搬入出)⑤“足場が必要な全作業”を同時に(樋・板金・防水・シール)⑥雨天順延と追加条件を契約書に明記、という6ステップ。これだけ徹底すれば、足場代は最小化され、再架設ゼロで品質と安全を両立できる。